オリジナルのシリコン製フィギュアでは、目元や頬、口のわずかな違いが表情を大きく変えます。こうした細部は、本体を成形した後に印刷すると表現しやすい場合があります。一方、衣類用ロゴに立体的な色の部分を設けたい場合は、ベースの成形後に別色のシリコーン材料を点付け・充填する方法が考えられます。
この記事では、実際にご相談いただいた製作例をもとに、シリコン製フィギュアの印刷と成形後の色入れをどう使い分けるかを整理します。素材、図案、サイズ、試作品の確認結果によって最適な方法は変わります。

まずシリコン製の本体を成形する
ここで紹介する工程では、先に製品の基本形状を作ります。フィギュアなら輪郭と立体的な形状を成形します。黒地に赤い文字を入れる衣類用ロゴでは、固形の混練シリコーンを熱圧成形して黒いベースを作る方法があります。その後、細かな絵柄を印刷するか、別色のシリコーン材料を充填するかを決めます。
判断の基準は完成品の大きさと見せたい質感です。大きな図面では読める表情も、小さなフィギュアではつぶれて見える場合があります。表面を平らに見せたい絵柄と、立体感を出したいロゴでは、確認するポイントも異なります。
細かな表情には成形後の印刷を検討する
目、眉、頬の色、口元、多色の表情などは、シリコン本体ができた後に印刷で仕上げられる場合があります。デザインと素材に適していれば、主体を一度成形し、続けて印刷工程へ進められます。細かな色の部分を一つずつ点付けする方法より、同じ図案を多数製作するときに効率がよいことがあります。
ただし、印刷の仕上がりは試作品で確認します。表情の位置、線の鮮明さ、硬化したシリコンの上での発色、使用時に必要な仕上げ性能を確認してください。印刷方法や材料との相性は、図案だけで決めず製品ごとに検討します。
立体的なロゴには別色のシリコーン材料を充填する
黒いベースに赤い文字を入れた衣類用ロゴを例にします。固形のシリコーン材料で黒いベースを熱圧成形し、文字の位置へ赤色の液状シリコーン材料を点付け・充填してから加熱硬化させます。成形された輪郭と、はっきりした別色のディテールを組み合わせる方法です。
色の部分に厚みや触感を持たせたいデザインに向いています。色の境界、凹凸、硬化後の表面は試作品で確認します。ベースの成形に加えて点付け・硬化の工程が必要になるため、印刷とは日程の組み方が異なります。
印刷と色入れをどう選ぶ?
| 確認する点 | 成形後の印刷 | 成形後の色入れ |
|---|---|---|
| 表現 | 細い線、顔の表情、頬の色、小さな多色ディテール。 | 境界のある色の部分や、触って分かる立体感。 |
| 製品例 | オリジナルフィギュアの目や表情。 | 黒いシリコン製ロゴベースに入れる赤い文字。 |
| 試作確認 | 位置、鮮明さ、色、用途に合った仕上がり。 | 色の境界、凹凸、硬化後の表面と均一性。 |
| 日程 | 印刷方法と素材の適合性を確認。 | 必要に応じて点付けと追加の硬化工程を見込む。 |
この比較はすべてのシリコン製品やソフトPVC製品に共通する固定ルールではありません。実際の図案、形状、素材、試作品をもとに製作方法を決めます。
5,000個の製作例で見る工程と日程の違い
当社の製作相談に挙がった一つのデザインでは、5,000個について「本体成形+印刷」が約3日、「本体成形+点付けによる色入れ」が約7~10日となる可能性があります。工程の違いを示す一例であり、すべての案件に適用される納期ではありません。金型、図案の細かさ、色数、試作修正、検品、工場の生産計画によって正式な日程は変わります。
見積りでは、数量と希望する表現方法を一緒に伝えてください。「成形後に顔の3色を印刷したい」「黒いベースに赤い立体文字を入れたい」のように説明すると、確認すべき工程を整理しやすくなります。
見積り前に用意したい資料
- オリジナル図案、または使用する権利を持つデザイン。正面図と必要な側面の情報。
- 完成サイズ、デザイン別・色別の予定数量、使用目的。
- 平面的で細かく見せたい部分と、立体的に色を入れたい部分の指定。
- 色の参考資料、表面仕上げ、包装、納品先、希望時期。
試作品は見積りに使った図案と同じ版を基準に確認します。表情の位置、文字、色の境界、凹凸の修正は量産前に記録してください。調色と成形の基本については、多色シリコン成形のガイドもご覧ください。

よくあるご質問
一つの製品に印刷と色入れを併用できますか?
細かな印刷と立体的な色の部分を組み合わせる案は検討できます。使用する素材での工程順序と適合性は、試作品で確認します。
印刷なら必ず早く完成しますか?
一律の納期はありません。細かな模様を多数繰り返す場合に効率がよいことはありますが、準備、試作承認、生産状況によって変わります。
ソフトPVCのフィギュアにも同じ方法を使えますか?
ソフトPVCは別の素材です。希望する素材と図案を共有し、その製品に適した仕上げ方法を個別に確認してください。
オリジナル製品の製作相談
フィギュア、衣類用ロゴ、その他のシリコン製品について、試作前に決めるべき仕様を整理します。日本語トップページの製作案内をご覧いただき、用途、図案、サイズ、数量を添えてお問い合わせください。